失敗しない株式会社の起業・独立・開業

起業して失敗しないために、このページのセミナー内容は最低限踏まえておきましょう。

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起業・独立・開業セミナー

起業して失敗しないために・・・

 当たり前のことですが、独立・開業したからといって誰もが「成功できる」訳ではありません。

 成功されている方は『緻密な事業計画』をあらかじめ立てており、『それに対する準備を怠っていない』のです。

 起業・開業・独立を考えられている皆さん! 事業計画は人ぞれぞれ異なってきますのでここで詳しく述べることはできませんが、法人形態で始められるにしろ、個人事業で始められるにしろ、最低限次のことぐらいは考えておいて下さい。考えられない人は確実に失敗します。起業してはいけません。

「いつ・何処で・何を・どれぐらいの価格で・どの様にして」売るのか?

事業計画を考える上での「基本中の基本」の事項になります。これぐらいのことは通常考えて起業されると思うのですが、

  • 「フランチャイズに加入しての起業・独立を考えている」
  • 「国家資格を活かして起業・独立を考えている」

 という方々に、この基本事項が考えられていない方が意外と多いというのも事実です。詳しく説明します。

いつ?

 いつから事業を始めるか、ということです。ほとんどの方が「会社設立後すぐに」と答えるでしょう。

 しかしながら、会社設立後すぐに商売ができることは非常に希です。いきなり売上が計算できるというのは既に事業が軌道に乗っている個人事業から法人成りした人ぐらいでしょう。

 新たに起業・独立される方は、

  • 会社設立後に事務所や店舗を借りたり・・・
  • 会社設立後に事務機器など備品を用意したり・・・
  • 会社設立後に商品のパンフレットを用意したり・・・
  • 会社設立後に営業許認可の申請をしたり・・・
  • 会社設立後にホームページを用意したり・・・
  • 会社設立後に契約書を用意したり・・・

 などなど会社設立後から1〜2ヶ月間は「商売どころではない」という会社がほとんどではないでしょうか?

 「商売どころではない」=「売上はゼロ」

 あなたは「だいたい2ヶ月ぐらい」といったように大まかでなく、具体的にどれぐらい準備に時間がとられるか計算しましたか?

 この準備期間中のあなたの給料(生活費)は用意できていますか?

 社員を最初から雇われるのならば社員の給料は用意できていますか?

 この「準備期間」の計算を誤ると、あなたの起業は「準備期間」で頓挫してしまい、廃業・倒産に追い込まれてしまいます。商売を本格的に始める前にゲームオーバーです。

 もちろんこれらの準備を可能な限り「会社設立前」に行っておけば、会社設立後1ヶ月以内で売上をあげることも可能ですが、あなたはその為の準備を行っていますか?

 また、

  • 「現在はこの地域で需要がなくても、将来的にはある」

 と、将来性を見込んで出店される場合、需要があるときまで持ちこたえられるだけの財務的体力は持っていますか?

 その期間の計算方法はあなたの推測ではなく、きちんとした根拠に基づいてはじき出されましたか?

 「いつから始めるのか?」という非常に単純な問いかけですが、奥は非常に深いものです。起業される前にじっくりと考えてみましよう。

どこで?

 「どこにお店を出すのか」「事務所を何処に構えるのか」等『何処を拠点に商売をするのか』ということです。

 これは非常に重要なことです。

 自己所有の居宅を利用する場合などを除いて、新しく事務所や店舗を借りることになりますが、立地や建物の仕様によって、売上や作業効率、情報の収集や従業員の採用などに大きく影響を与えます。

 例えば、自宅を事務所にした場合、家賃負担が限りなくゼロになるかわりに、外部の人間をスタッフに加えることは防犯の関係上ほぼ無理です。よってすべての事務を自分(又は身内の人)が処理していくことになります。商売が軌道に乗った場合、事務処理の限界を感じることになってくるでしょう。

 このようにメリット・デメリットを徹底的に洗い出し、業種・業態に応じてなにを優先するかを検討し、『どこを拠点にするのか?』を選定しなければいけません。

 事務所の場合、営業・来客の多い業種では、

  • 都心だと「鉄道の利便性」
  • 地方都市だと「車での利便性」

が重要です。どちらかというと人通りよりも交通の便と作業効率を重視すべきて゛、かえってメイン通りに面していないほうが静かで、賃料も割安でお得だったりします。

 店舗の場合、最初から固定客がある場合は別ですが、一般消費者を顧客とする飲食店や商品販売店の売上を上げるためには、どうしても人通りが重要になります。それも自分の会社の業種・業態と、人通りのなかの顧客となる層が一致していなければなりません。

 曜日や時間帯による人通りの変化を調査するために、出店する前に人数を数えるカウンターを握りしめ、必ず現地に向かって下さい。

 ちなみに、私は大手ファーストフードチェーンの出店のための現地調査のアルバイトを経験したことがありますが、2週間から1ヶ月ぐらいの期間、毎日同じ場所でひたすら通行人の人数を数えていました。

 「大手企業は零細企業と比べて撤退する可能性が低い」というのは、『財務体質が強いから』『ネームバリューでお客が来るから』という理由だけでなく、緻密な出店計画を練っているからなのです。

なにを?

 何を売るかです。さすがにこの項目を決めずに起業・開業される方はいないと思います。

 大切なことは、「あなたの開業される場所で、あなたが扱う商品の需要があるのか?需要を創り出すことができるのか?」です。

 需要がないところで商売してはいけません。時間と金の無駄です。

どれくらいの価格で?

 価格の設定方法には

  • 「価格を安く設定することでお客を集め、薄利多売の戦略をとっていく」
  • 「商品・サービスに付加価値をつけ、一定の価格でも十分対抗できるようにし、値下げ合戦に巻き込まれないようにする」

の2通りがあります。どちらの戦略をとるかによって準備作業が大きく異なってきます。

 『薄利多売』の戦略をとるならば、大量に商品(サービス)を供給しなければいけなくなるので、人を雇い、大量の仕事に対応できるようにしておかないと、自分が忙しくなるだけで全く儲かりません。

 『付加価値をつける』戦略をとるならば、まずはどの様な付加価値をつけるのかをじっくりと考えなければいけません。「この商品にこのサービスをつけることができれば非常に便利だ」というものを見つけてください。

どの様にして売るのか?
  • 「飛び込み営業で商品を売っていく」
  • 「人通りの多いところに出店し、通行人を呼び込む戦略をとる」
  • 「商圏を設定し、その商圏内に新聞広告・チラシなどでアピールする」
  • 「インターネットを利用し、日本全国・世界各国の消費者を相手にする」

 大きく分けるとこの4種類に分けることができます。どの戦略をとるかによって社員の人数や事務所(店舗)の位置が大きく変わってきます。準備作業・準備期間も当然変わってきます。

 大切なのは、あなたや中心となる社員の中に「その売り方に詳しい人」がいなければいけません。

 例えば近年インターネット通販が非常に注目を集めていますが、インターネットのホームページに商品を載せておけば売れる、というものでもないのです。もしあなたがインターネット通販を考えているならば、

  • どうやって見込み客をホームページに連れてくるか?
  • ホームページを見た人にいかに商品を購入させるか?
  • 検索エンジンの上位表示対策をいかに行うか?
  • 顧客リストをどのようにしてに集めていくのか?

 という知識を持っていないとまずインターネット通販は成功しません。

 「専門業者に任せるから・・・・」と人任せにしてはいけません。自分たちが作業する・しないにかかわらず必要最低限の知識は持っておいて下さい。そうしないと業者の食い物にされてしまいますので。

あなたの「売り」は何ですか?

 あなたの会社をわざわざ選んでくれるメリットがなければ、誰も名前も知らないできたてホヤホヤの零細企業を利用しません。

 「この会社のサービスは○○だから便利だ、得だ」というようなメリットをお客様に提供できない限り、お客様は既に同じサービスを提供している大手企業のサービスを利用してしまうのです。

 よって、これから起業される方は何が何でも「私の会社は○○だ。この面では他社には絶対に負けない」という『売り』を見つけ、その『売り』を大々的にアピールしていかなければいけません。

 「安い」「商品の質がいい」「アフターサービスはばっちり」何でも構いません。この『売り』がないと、あなたは成功できないのです。

他人の意見に耳を傾けよう

 あなたは上で挙げた事項を検討する際に、他人の意見は聞をましたか?独りよがりな意見を出していませんか?

 起業される方の多くは世間一般から見て『自信家』と呼ばれる方々です。自信を持ちすぎているあまり「自分が○○と思っているので、○○だ」という結論を出されている方が多いように思えます。

 あなたがたとえそう思っていても、お客様(消費者)があなたと同じ考えを持っているとも限りません。

 あなたが「これは良い商品だ」「この付加サービスでお客の心はつかめる」と思っていても、他人から見て「良い商品」「良いサービス」でなければ売れないのです。

 よって、重要視されるべき意見は「あなたの考え」ではなく「他人の意見」なのです。

 まずは親・兄弟・親類・友人など身近な人から、あなたの考えに対する意見を聞いてみて下さい。さらに突っ込んだ意見が欲しいならば起業家支援団体に意見を求めたり、無料モニターを募集したり等、自分を全く知らない人からの意見を聞いてみると良いでしょう。

 批判的な意見も多く出されるかもしれませんが、それが『世間の考え』なのです。それらの意見を一つ一つ改善していけば誰が見ても『魅力的な商品』に生まれ変わるのではないでしょうか。

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