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中小企業基盤人材確保助成金
中小企業基盤人材確保助成金は、会社を設立したり、個人で事業を起したり、また、既存の事業以外の業種に進出した事等に伴い、新たに経営基盤の強化に資する人材(「基盤人材」と呼ばれています)を雇い入れた事業主に対し、当該基盤人材の賃金に相当する額の一部として、助成金が支給されます。
また、基盤人材の雇い入れに伴い、基盤人材を補佐する一般労働者を雇い入れる場合にも助成金が支給されます。
基盤人材とは?
経営基盤の強化に資する人材でかつ、新分野進出等に係る新たな事業における業務に就く者であり、次のいずれにも該当する者のことをいいます。
- 事務的・技術的な業務の企画・立案、指導を行うことができる専門的な知識や技術を有する者
- 部下を指揮・監督する業務に従事する係長相当職以上の者
- 申請事業主において、年収350万円以上の賃金で雇用される者
なお、臨時給与や特別給与等臨時に支払われた賃金及び3ヶ月を超える期間ごとに支払われる賞与はこの350万円には含まれません。
「雇入れ時において、労働条件通知書又は雇用契約書等により年収350万円以上支払われることが予定されている者であること」が条件ですので、月給29万2000円以上で従業員を雇用することが必要になります。
一般労働者とは?
基盤人材の雇い入れに伴い、創業や異業種進出のため、新たな事業における業務に就く基盤人材以外の労働者を指します。基盤人材と異なり、年収等の要件はありません。ただし、短時間労働被保険者(週の労働時間が30時間未満の者)は除かれます。
受給資格者創業支援助成金の受給要件は?
次の要件をすべて満たすことが必要になります。
- 都道府県知事から新分野進出等に係る改善計画の認定を受けた事業主であること
- 創業・法人設立、新分野進出から6ヶ月以内に、改善計画を都道府県中小企業労働力確保担当主務課に提出し、都道府県知事の認定を受ける必要があります。この作業が第1回目の書類作成・提出となります。
- (1)の改善計画の提出日以降(同日提出を含む)、対象労働者を雇い入れる日の前日までに、新分野進出等基盤人材確保実施計画申請書を提出し、雇用・能力開発機構都道府県センター統括所長の認定を受けている事業主であること
- (1)の届出終了後、助成金の対象となる従業員を雇い入れる前までに、2回目の書類作成・提出が必要になります。
- (2)の実施計画に定める期間(改善計画の認定日から1年以内)に基盤人材又は基盤人材の雇入れに伴い一般労働者を雇入れる事業主であること
- (1)(2)の手順を踏んでから、従業員を雇用することになります。手順を間違えると助成金は支給されませんので注意が必要です。
- (1)の改善計画の認定を受けた事業を開始した日から第1期初回の支給申請書の提出日までの間に、新分野進出等に伴う事業に供するための施設または設備等の設置・整備に要する費用を300万円以上負担している事業主。
- 従業員を雇用するだけでなく、一定額以上の経費を支出しておいることも必要です。
- 過去に基盤人材5人について本助成金の支給を受けた場合は、最後の支給決定日の翌日から起算して3年を経過した後、新たに対象労働者を雇い入れ、諸条件を満たした事業主であること
- 同じ事業主でも要件を満たしていれば何度でも申請できますが、過去の申請から一定期間以上経過していることが必要です。
要件となる「300万円以上の経費支払」に認められるものは?
新たな事業を興すにあたって必要不可欠な不動産及び動産であって、雇用の拡大に資する次のものを対象とします。具体的には次のような支出です。
- 土地並びに建物(土地造成費、設計監理費、建設解体費を含む)
- 機械、装置、工具、器具、備品、車両、船舶、航空機、運搬器具等
- フランチャイズの加盟金、営業権、電話加入権の購入費等
なお、上記の費用の算定基準は以下のようになっています。
- 引き渡しが終了している施設・設備のみを対象とする
- 事業主が実際に支払いを済ませた金額のみを対象とする(手形又は小切手による支払いの場合は決済が完了しているものに限る)
- 賃貸及びリースについては12ヶ月分を限度とする
300万円の費用の対象とならないものは?
次のいずれかに該当する場合は、上記施設・設備に該当する場合であっても対象となりません。
- 事業主が私的目的のために購入又は賃借した施設又は設備等
- 事業主以外の名義の施設又は設備等
- 運転資金、資本金(現物出資を含む)、材料費、商品対価、消費財、保険料等
- 保証金・敷金等契約の終了時に返還されることが予定されている金銭
- 取得したが助成金申請時に解約あるいは第三者に譲渡されていれう施設又は設備等
- 従業員のための福利厚生施設等に係る費用
- 事業活動に必要不可欠でない費用
- 国外において設置・整備される施設又は設備
- 配偶者間、1親等の親族間、法人とその代表者若しくは代表者の配偶者間、代表者の1親等の親族間又は法人とその取締役若しくは同一の代表者の法人間の取引による施設又は設備等
- 支払い事実が明確でないもの
- 事業主が、資本的、経済的及び組織的関連性からみて、独立性を認めることが適当でないとされる事業主から施設又は設備等を引き継いだ場合
- 担当センターが行う現地確認において、その存在が確認できない施設又は設備等に係る費用
その他助成金獲得に必要な条件は?
- 1、雇用保険の適用事業の事業主であること。
- 本助成金の財源は雇用保険ですので、従業員を雇用したら必ず雇用保険に加入する必要があります。
- 実施計画申請書の提出日の6ヶ月前の日から、対象労働者の雇入れ日から起算して6ヶ月を経過した日までの間において事業主が、「事業主都合による常用労働者の離職」「3名以上かつ、被保険者数の6%に相当する数の特定受給資格者」を出していないこと。
- 事業主都合による解雇は厳禁です。本助成金の財源は雇用保険ですので、当然の要件といえます。
なお、本助成金の対象となる事業主が、他の事業主から事業の全部または一部を継続しつつ、新たに設立したものである場合は、事業を譲渡した元の事業主に対してもこの要件は適用されます。 - 出勤簿、賃金台帳、労働者名簿等の書類を整備していること。
- 従業員の雇用状況を確認する為、必ず必要です。
- 会計帳簿がきちんと整備されていること。領収書類の保存も必要。
- これら帳簿がないと、経費の支払いを確認できません。
- 労働保険料を過去2年間を超えて滞納していない事業主であること。
- 助成金の財源となる保険料を滞納しているような事業主には助成金は支給されません。
- 過去3年間に助成金の不正受給を行っていないこと。
- 過去に不正受給を行っていた事業主には助成金は支給されません。
- 次のいずれにも該当しないこと
-
- 雇い入れ日前3年間に雇用していた者を再び雇い入れる
- 対象労働者を雇用していた事業主と密接な関係にある
- 雇い入れ日前に、
◆申請事業主において就労している(パート、アルバイト、研修、見習い、手伝い等どれも認められません。無給で手伝っていたとしてもダメです)
◆創業・新事業の立ち上げ等に携わっている(役員になっている者、出資している者)を雇用している - 賃金が支払われていない
- 賃金などの条件が同一地域の他の事業所と比べて著しく低い
受給できる金額は?
中小企業基盤人材確保助成金は下記の金額が助成されます。
- 基盤人材1人あたり140万円(最大5人まで)
- 一般労働者に対しても1人あたり30万円(基盤人材と同数まで、最大5人まで)
例を挙げて説明すると、
- ◆基盤人材の要件を満たした方1名、一般労働者の要件を満たした方を1名雇用した場合。
- この場合、対象労働者が離職しない限り、
基盤人材:140万円×1名
一般労働者:30万円×1名
となり、170万円の助成金が交付されることになります。 - ◆基盤人材の要件を満たした方1名、一般労働者の要件を満たした方を3名雇用した場合。
- 「一般労働者は基盤人材の人数と同数まで助成」と定められていますので、対象労働者が離職しない限り、
基盤人材:140万円×1名
一般労働者:30万円×1名
となり、170万円の助成金が交付されることになります。
中小企業基盤人材確保助成金は他の助成金と『併給』できます
原則として、助成金は併給(他の助成金と同時申請すること)ができないのですが、この中小企業基盤人材確保助成金に関しては、他の創業に関する様々な助成金と同時申請して、助成金を併給することが可能となっています。(もちろん、申請する助成金の要件を満たしていなければいけませんが)
中小企業基盤人材確保助成金と併給できる助成金は次のとおりです。
例えば、受給資格者創業支援助成金は、
- 「雇用保険の受給資格者自らが創業し、創業後1年以内に従業員を雇い、雇用保険の適用事業の事業主となった場合に助成金が支給される」
というものですが、雇い入れる従業員が、中小企業基盤人材確保助成金の「特定労働者」の要件も満たしていれば、受給資格者創業支援助成金をもらいつつ、中小企業基盤人材確保助成金の支給も受けることが可能となります。
併給するには、それだけ支給要件の確認や申請書類作成の手間は増えることになりますが、支給される金額も増えます。申請要件をどちらも満たしそうな場合は、是非併給を視野に入れてみてください。
受給資格者創業支援助成金申請時のポイント・注意点
注意点1
中小企業基盤人材確保助成金は、◆創業・新規事業進出後6ヶ月以内 でかつ
◆従業員を雇用する前
までに最初の申請を済ませておく必要があります。申請期日に一日でも遅れてしまうとその後条件を満たしたとしてもアウトです。助成金は支給されません。
注意点2
月収30万円近い給料で従業員を雇うことになりますので、資金的に余裕のある起業家の方しか利用はオススメはしません。
低資金で起業される方は従業員の人件費で用意した資金を食いつぶされてしまうことになります。事実、この助成金を受給できている方は資本金1000万円ぐらいの規模で会社設立されている方が多いです。
注意点3
本来ならば月給25万円ぐらいで雇用できそうな方を、本助成金の支給要件にあてはめる為に無理して月収30万円で雇われる事業主をよく見かけますが、助成金の要件は「給与の金額」だけではありません。
このページに記載しているように他の要件を満たすのも大変な作業となります。事業主の力だけで完璧に申請要件を満たした書類を作成することはほぼ不可能なので、助成金の申請は専門家に依頼することになるでしょう。
専門家に支払う依頼料を考えれば、月収25万円で雇えるならば、その金額で雇った方がはっきりいって得できます。
助成金の申請のお考えの皆様へ
※助成金は「必ず支給される」というものではありません。
上記に記載しているのはあくまで「申請を行う為の条件」です。申請が受理された後に審査が行われ、支給の可否が決定されます。
※助成金はすぐに支給されるものではありません。
会社を設立したり、従業員を雇用してから約1年〜1年半後の支給となります。よって開業資金のアテにはできません。「事業がうまくいったときの国からのご褒美」としてお考え下さい。
※助成金で支給される金額は「実際に支払った経費以下(1/2や1/3など)」です。
無理して支給要件にあてはめても損するだけです。下手をすると助成金支給まで会社がもちません。
※助成金の獲得には膨大な事務作業を必要とします。
助成金を取得するには必ず「雇用保険・労災保険」に加入しなければいけません。
給与の支払いを証明する為に給与台帳等をきちんと整備し保存しなければいけませんし、経費の支払いを証明する為に会計帳簿・領収書類の整備、保存も必要です。これら作業をすべて外注してしまうと助成金としてもらえる金額以上に経費がかかることも考えられます。
助成金まとめ
助成金の支給金額をアテに事業展開するのではなく、あくまで「事業がうまくいったときの国からのご褒美」としてお考え下さい。
ただし、支給されたときの喜びは何とも言えないものがあります。
仮に100万円が助成金として支給されたとしましょう。本業で100万円の利益を出すにはどれだけ働かないといけないか・・・
それが申請するだけで(その作業が大変なのですが)もらえてしまうのですから。。。
助成金申請も弊社提携専門家とタッグを組んでサポートいたします
会社設立業務、会計・経理・給料計算事務業務だけでなく、助成金に関するアドバイスも助成金申請の専門家である社会保険労務士と協力して弊社にて承っております。
- 弊社提携社会保険労務士
- 川添社会保険労務士事務所 川添 章(兵庫県宝塚市)
- 小林社会保険労務士事務所 小林 勝(大阪市中央区)
上で説明させていただいたように助成金は
- 「会社を設立したり従業員を雇用する前に何らかの手続が必要」
ということになります。
手順を一つでも間違ってしまうと、受給要件を満たせなくなってしまうのも「助成金」です。
会社設立手続とあわせて助成金獲得に関しても弊社をご利用下さい。
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